前回の御在所岳登山で、自分の高所恐怖症っぷりを改めて自覚・・・。
次回は、穏やかな緩めのコースをと考えていました。
鈴鹿の奥に、「椿大神社」という神社があり、そこには何度かお参りに行ったことがありました。
その神社の奥から登山することができる
入道ヶ岳
に登ることにしました。
追記;
鈴鹿市観光協会のHP「すずかし観光ガイド」→「観光パンフレット申し込み」→「トレッキングマップ」
から、無料でイラストマップ(PDF)をダウンロードできます。宮指路岳(くしろだけ)、野登山(ののぼりやま)あたりまでカバーするわかりやすいマップです。
いざ、入道ヶ岳へ
鈴鹿の椿大神社を目指して車を運転します。
沢沿いに神社や椿会館を通り過ぎてさらに登っていくと、右手に鳥居があり(神集愛宕社という別のお宮)への石段の参道となっています。(下山時はこの参道沿いに下ってくる予定です。北尾根ルート)
このあたりに、登山者とおもわれる車が数台駐車してありましたので、それに倣って自分も車を止めました。
少し遅れて登山開始は10時頃となりました。
案内板をチェック。左(南)から順に、二本松コース、井戸谷コース、北尾根コースとなっています。
登りに井戸谷コースを、下りに北尾根コースを予定しました。
しばらくは広い林道のような道が続きます。沢に大きな堰堤があります。
その少し上流、左岸には沢沿いにキャンプ場もありました。
ここを過ぎると、林に突入。しばらくは開けた光景もなくひたすら登ります。
あとから来た年上の登山者にやはり華麗にスルーされます。
息が切れたところで、沢の音を聞きながらちょうど座れそうな岩があったのでここで一休みしました。
水分補給と軽食です。(どうやらこの際に、ヤツに取りつかれたようでしたが、この際は全く気付かず・・・。)
途中、トタン屋根の何とか多少の雨風はしのげそうな小屋を通ります。
しばし登ると、突然視界が開けます。谷沿いの一面が笹に覆われています。
こんな感じで、写真でみるとあまり傾斜が無いように見えますが、かなりきつい登りです。
開けた場所にきて、この景色を写真に収めようとしたその時、何気に自分の着用していたTシャツの左わき腹がピンク色なことに気が付きました。
「ん?。チョコレートでもこぼしたっけ?。・・・いや、コレは血!!!。」
急いでTシャツをめくってみると、左わき腹からダラダラと出血している!!。
で、さらによく見ると、出血点から数センチのところに、黒色・茶色まだらの芋虫のような物体が皮膚をはっているではないか!!。
「ゲゲっ!!。ヒル!!!。」と、やっと状況を理解。
手でつかむのも気味が悪く、ストックのグリップ部分でグリグリやって何とか皮膚から引っ剥がしグリップをブンブン振り回して排除しました。(後で知りましたが、あまりよろしくない対処方法だったようです。)
汗と血液が混じってTシャツの腹の部分左半分は淡くピンクに染まってしまっていました。
かなり焦りましたが、不思議と全く痛くないのです。とりあえずティッシュで圧迫して止血。
気を取り直して再度登り始めました。
笹の斜面をひたすら行くとようやく尾根に出ました。尾根からは、アセビの林を抜けるとこれまた、笹と草で覆われた山頂に到達。
山頂はなだらかで広く、伊勢平野の眺めは抜群です。
伊勢平野~伊勢湾を超えて対岸も石油タンクまで見える良い天気でした。
入道ヶ岳は906.1m。
山頂にも鳥居があります。さらに奥に、椿神社の「奥宮」もあるようでしたが、今回はパス。
山頂から北方向を見ると、前回登った御在所岳が見えます。
頂上到達は、12時30分。2時間30分もかかってしまいました・・・。
ここで昼食に。
すっかりリラックスして座って食事をしていると、そばで同じく地面に座って食事をしているご夫婦から、
「あっ!、そこ!、ヒルが靴にくっついている。、おい気をつけろよ。」と。
先ほどやられたばかりなのでかなりビビッて周囲と自分の体を再チェックしまいしたが幸いセーフ。
しかし、先ほど止血したかに見えた傷は、やはりじわじわとにじむようにまだ出血しています。
おちおち座ってもいられない状態・・・。
それでも、360度の光景をしっかり目に焼き付け、惜しみつつも下山を開始しました。
下山は、予定どおり北尾根コースをたどりました。眺望はいまいちでしたが、木々のトンネルをくぐるように進みました。
最後は、登山時に右手に見た神社の参道に沿って下山。何とか無事に(ヒルにはやられましたが)帰ってこれました。
感想・反省
林を抜けて一面笹の斜面に出ますが、そこから山頂にいたるまで、展望は非常によく伊勢平野・伊勢湾を眺めることができます。
体力的にはきつかったものの、御在所のような岩をつかんでよじ登るようなポイントはなく、高所恐怖の自分としては精神的には楽でした。
今回は、なんといっても「ヒル」にやられたことにつきます。
鈴鹿山脈には、「山ビル」の生息地帯であることは事前には知ってはいたのですが。
秋も深まり、油断していました。が、前日はそういえば小雨が降っていました。
降雨後は要注意で、特に沢の近くは危ないのだと身をもって知ることになりました。
血液の凝固を妨げる物質を注入して吸血するらしく、ダラダラとなかなか止血しない困った状態になってしまいました。
ヒルを無理に皮膚からはがそうとすると千切れてしまうとかで、可能ならライターであぶるとか、ナメクジと同じく塩をまくと浸透圧で撃退できるようです。
ただし、ヒルに血を吸われているときになかなか冷静にライターで自分がやけどしないようにあぶったりは難しそうです。
また、吸血したヒルはもちろんそれを栄養に増殖するようですので、基本、成仏させてやるのが良いとどこかに書いてありました。(ただし、一匹やっつけたところで焼石感は強いですが・・・。)
来シーズンには必ず忌避剤を購入しようと思います。
でも、 入道ヶ岳 そのものはとても良い山でした。また登りたいところです。