東京 六ツ石山に登りました。(水根沢~六ツ石山~奥多摩駅)

東京 六ツ石 山頂石碑 大 登山記

はじめに

東京に移り住んでから三回目の登山です。前回の 本仁田山登山 は奥多摩駅からのアプローチでした。

奥多摩駅を拠点として、多くの山々に登山できます。

奥多摩湖の北側には東西に山々が連なり最終的には山梨県境の東京最高峰 雲取山 に至る一連の縦走路(尾根道)があります。

雲取山への登山は、いつか達成したい目標です。(多くの記事・サイトでは雲取山登山は一泊を推奨。まだまだ自分には遠い目標です。)

ですので、奥多摩湖から雲取山に至る一連の山々に日帰りで登山しつつ、奥多摩エリアに慣れていきたいと考えました。

で、今回もガイドをめくりつつ、雲取山に至る縦走路の途中にある六ツ石山(標高1478m) にしました。

自分がこれまで登った中で最も標高の高い山となります。

 

 

六つ石山へ至るルートはいろいろあり、一番早いのは、水根バス停から直線的に山頂を目指すトオノクボを経由するルートもありましたが、どう考えても「急坂」に見えました。 なので、ガイド通りやや距離的には遠いものの、水根沢を経由するルートを予定しました。

水根バス停~水根沢~城山~六ツ石山~奥多摩駅 というルートを予定しました。

 

東京都六ツ石山の概要と電車でのアクセス

六ツ石山の登山口へ

さて、前回 本仁田山登山の場合は、登山口まで電車のみでアプローチできました。しかし、今回は、さらにバスで登山口まで乗り継がなければなりません。

奥多摩駅からは、西東京バス が奥多摩湖方面に出ています。

参照;

この ハイキング時刻表は、簡単な路線図と時刻表に合わせて奥多摩の代表的山々が一緒に記載してあり、奥多摩初心者にとっては、非常に参考になりましした。おすすめです。

参照 西東京バス 2017年版 ハイキング時刻表

↑;こんな感じで、上半分が路線図と代表的山々の図。下半分は時刻表になっています。便利です。

今回、予想される登山時間(コースタイム)は7時間15分。大分日が長くなってきたとは言え、まだまだなれないエリアでもありできるだけ早く出発することにしました。

本来、週末限定ですが、JRは「ホリデー快速おくたま」という新宿・奥多摩間を90分強で結ぶ列車があるのですが、一番はやいホリデー快速おくたま1号でも、奥多摩到着は、8時21分。

なので、各駅停車を乗り継いでいくことにしました。参考までに自分の利用した列車・バスを示します。土日ダイヤです。

  • JR中央線;新宿発5:18 立川乗り換え 奥多摩着7:18
  • 西東京バス 奥多摩湖方面;7:25発 水根バス停途中下車;約13分乗車

いざ六ツ石山 登山開始

立川で青梅行の列車に乗り換えると、バックパックを背負った登山者が早朝にもかかわらず大勢でした。週末でしたが、座ることはできました。

奥多摩駅を降りると、目の前にバス乗り場があります。これは迷うことはないと思います。

奥多摩駅のトイレに寄ってバス乗り場に向かうとすでにかなりのお客さんが着席しており座ることは出来ず。つり革につかまります。

自分が水根で降車するまで、一人だけが途中下車されました。水根バス停で下車したのも自分一人のみ。ほかの皆さんは、さらに奥へ向かっていきました。

東京 六ツ石山 水根バス停から登山口を眺める

↑;バス停からの写真。分かりにくいのですが、正面の木の奥の飲食店の左に道がつながっています。


↑;上のMap中の川沿いに左上に抜ける道を目指します。

東京 六ツ石山 水根バス停の登山口への案内板

↑;バス停近くに設置された案内板。これをみれば、迷わずに進めます。奥にはキャンプ場もあります。案内板にもあるように「六ツ石・鷹ノ巣山登山口」となっていることに注意が必要です。

東京 六ツ石山 むかし道入口

↑;国道411号線から右に折れると、「むかし道」です。

東京 六ツ石山方面と鷹ノ巣山方面の分岐 標識に反して左へ

↑;しばらく行くと、右「むかし道・六ツ石山」 左「水根沢キャンプ場」の三叉路がありますが、左が正解です。右へ向かうと、多摩川沿いの「むかし道」方面へ向かいます。六ツ石山へも行けますが、水根沢を経由する道ではなく、トオノクボを経由する登山道となります。

東京 六ツ石山 登山口

↑;民家の私有地??と思うような登山口です。舗装路は終了。道標には、「六ツ石山」とは書かれていません。若干不安になりますが、当面は、「鷹ノ巣山方面」の道標に従います。

東京 六ツ石山 水根沢登山口入口すぐ

↑;階段が付いています。左右にはピンク色の花が。

東京 六ツ石山 水根沢登山口入口すぐの花

↑;詳しくないのですが、ネットで調べる限りでは「ジギタリス」の花??らしいです。ジギタリスと言えば、「強心剤」として有名や薬。結構、観賞用・園芸用としても育てられているようです。

東京 六ツ石山 水根沢ルート 左側に沢音

↑;左側に沢。斜面は緩やかですが、道は狭いところも多いです。しばらくは、こんな道が続きます。高所恐怖症の自分でもそんなに怖くはないですが、落ちたら死ぬわけではなさそうですが、大けがはしそうです。

東京 六ツ石山 水根沢の小さな滝

↑;ずっと、沢の音を聞きながら歩くのですが、途中小さな滝がみえる箇所がありました。

東京 六ツ石山 水根沢ルート 新緑

↑;五月。新緑がきれいです。針葉樹ではなく、広葉樹主体で、落ち葉も多いです。

東京 六ツ石山 水根沢ルートの木橋

↑;こんな感じの木の橋が、登りに4-5か所はあったと思います。朽ちかけの危ないものはなかったですが、雨の後だったので滑りやすい。

登山口の標高が600m前後。標高1000mくらいまでは傾斜もきつくなくて、快適でした。うんうん、楽勝。

はじめは左側の沢がかなり遠く(つまり、かなり深く)聞こえていたのですが、徐々に近くに沢音が聞こえるようになってきます。マイナスイオンがたっぷりな感じ。

すると、少し開けたところに出ます。一瞬道を迷いそうになりました。が、沢が直角に左へ曲がっていきますのでそれに沿って行くと、

東京 六ツ石山 水根沢ルート 左岸から右岸へ渡る

↑;また、木の橋が出てきます。これを渡って、初めて水根沢の左岸から右岸へ渡ります。このまましばらくは右岸を登っていきます。

この辺りから、斜面がきつくなってきました。ここまでが緩やかだっただけに堪えます。ゼイゼイ言いながら、少し進んでは休むのペース。 ほとんど人はいなかったのですが、ここで2名に抜かれました。

東京 六ツ石山 水根沢ルート 右岸を登る

↑;右岸から沢を見ます。水もきれい。沢音で心が落ち着きます。

東京 六ツ石山 水根沢ルート後半 つづら折りの急斜面

↑;しかし、斜面はきつかったです。こんな感じのジグザグ・つづら折りの急な登山道が続きます。

東京 六ツ石山 水根沢ルート後半 休憩所が見えてきた。

しばらくの登ると、かなりボロボロの休憩所(屋根付き)が見えてきました。

東京 六ツ石山 水根沢ルート後半 休憩所

↑;屋根は付いていますが、壁はありません。風は防げません。腰掛けることは出来そうです。

東京 六ツ石山 水根沢ルート後半 休憩所の道標

道標があるのですが、実は真っすぐと右にも道があるように見えて、一見四叉路(交差点)のように見えてしまいました。立ち止まって、地図とGPSを眺めるのですが、どうしてもこの道標どおりとは思えず・・・。

いやな予感がしたのですが、真っすぐ進みました。しばらくすると、どうも踏み後が薄くなってきて…。

明らかに、道がなくなりました。鉄則通り、すぐに戻れば良かったのですが、「この山腹を登れば登山道に復帰できるはず・・・。」と、やってしまいさらに泥沼へ・・・どつぼです。

幸い、下からのグループが離れたところで追い抜くのを見つけることが出来たので、登山道の位置が判明。何とか復帰することが出来ました。

しかし、これで時間的にも体力的にもかなりロスしてしまいました。

東京 六ツ石山 水根沢ルート終着 三叉路 左が鷹ノ巣山 右が六ツ石山

↑;ようやく水根沢ルートの終着点の三叉路(T字路)に到着。左は鷹ノ巣山へ。右が六ツ石山方面。もちろんここは右へ向かいます。

この分岐点で、チョコバーをかじって水分を補給し休憩。かなり疲れました。登山口から約3時間10分でここまで到着。

さて、ここからしばらくは、ほぼ水平の道が続きます。急な登りでは下だけ見ていましたが、少し視線を上に向けることが出来ます。

東京 六ツ石山登山 石尾根整備された道

↑;登り下りが殆どない道が続きます。路面には落ち葉が残ります。見上げれば、きれいな薄い緑が広がります。

東京 六ツ石山登山 石尾根 鷹ノ巣山方面 水根沢方面 奥多摩方面三叉路

↑;再び道標。しっかりしています。このまま石尾根縦走路を奥多摩駅方向へ進みます。途中ほとんど休憩できるようなベンチは見当たりません。

東京 六ツ石山登山 石尾根 城山と六ツ石山間

↑;よく似た写真ばかりになってしまいますが、ずっと続く柔らかい落ち葉の道と、新鮮な緑です。人と遭遇することはなく静かに、この雰囲気を独占することが可能でした。このあたりは、転倒して滑り落ちても、大けがはなさそうです。

東京 六ツ石山登山 石尾根 カエデのなかまか

↑;大きな木の幹に、五角形の葉っぱが乗っかていました。カエデ?でしょうか。

しばし、平な道がつづきますが、急に開けた場所に到達。その時は分かりませんでしたが、「将門の馬場」と呼ばれる地点付近だったかもしれません。尾根のはずですが、広々しています。

東京 六ツ石山登山 石尾根 少し開けた場所 将門の馬場付近か

東京 六ツ石山登山 5月 石尾根 六ツ石山分岐近く 霧が発生

↑;登山開始からお昼にかけて順調に天気が回復してきていたのですが、このあたりからは霧が出ていました。もともと、あまり眺望はよくないのですが。これはこれで、「幻想的な雰囲気」ということに。

東京 六ツ石山登山 石尾根 六ツ石山への分岐道標 霧発生

↑;ようやく六つ石山へ至る分岐に到着。ここで、久しぶりに登山者のグループに遭遇。すでに山頂を極めて下山する模様でした。

東京 六ツ石山登山 石尾根から六つ石山へ至る最後の坂 霧で視界不良

↑;山頂への一登りは、わずか数分ですが、霧で先が見えません。「宇宙船」が降りてきていそうな雰囲気。

東京 六ツ石山登山 山頂は開けて広い が霧で何も見えない

↑;六ツ石山の山頂です。自分以外に三名の方がおられました。 天気が良ければそれなりの展望(富士山がみえることも)があるはずでしたが、御覧の通り、まったく見えません。 ベンチの設置などもないので、石が地べたにパッドを敷いて腰かけて休憩・昼食としました。12時20分到着。

東京 六ツ石山登山 石尾根 六ツ石山山頂 石碑

↑;山頂の石碑です。 自己ベスト 標高1478m を登頂。 しかし、まったく眺望なく達成感に乏しい・・・。日頃の行いか・・・。

雨が降ってきてもおかしくない空だったので、昼食をものすごく急いで食べました。12時40分前には下山開始。

東京 六ツ石山登山後 下山 霧の道

霧で湿った落ち葉の道を行きます。

東京 六ツ石山山頂から奥多摩駅へ下山途中の分岐

↑;途中で分岐。南寄りの道は林道経由。北よりの道は「衣笠」経由とあります。いずれにせよ奥多摩駅にはつながっているようですが、今回は北よりルートを選択。

東京 六ツ石山登山後 石尾根下山 防火帯

少しは霧がはれてきました。防火帯になっているようで、上空は開けています。

東京 六ツ石山登山後 下山 雨後にて滑りやすい掘割の道

↑;さらに下ってくると、掘割の道が出現します。前日は雨でしたので滑りやすい状態になっていました。

東京 六ツ石山登山後 下山 雨後にて滑りやすい掘割の道 黄土色粘土

↑;特に、黄土色の粘土?らしい土は非常に滑りやすい。ストックもつるつると滑ります。滑るぞとわかっていても「滑ります。」・・・尻もちまではいかなかったものの、手をついてしまいました。ここで尻もちをつくと、「泥だらけ」です。

脇には、踏み跡のある安全そうな道もあるのですが、「自然へのインパクトを考えてできるだけ登山道中央を歩こう!」みたいな言葉に乗っかって頑張って進みました。(が、下手するとケガします。)

ツルツルの掘割地帯を抜けると、木々の隙間から下界に工場?らしい建物が見えてきました。

東京 六ツ石山登山後 石尾根下山途中の祠

↑;登山道脇には鳥居と祠がありました。無事下山できたのでお参り。

東京 六ツ石山登山後 石尾根下山途中のお地蔵様

↑;すぐ近くには、お地蔵様も鎮座。頭を下げて目をつぶります。

東京 六ツ石山登山後 林道脇の登山道入り口 奥多摩駅側から

↑;林道の脇にもの凄く狭いルート。奥多摩駅側からくるとここからが本格的登山道ということになるポイントです。

東京 六ツ石山登山後 舗装された林道に到着

↑;林道と合流。ほぼ安全地帯までやってきました。やれやれ。

東京 六ツ石山 下山 奥多摩駅側登山口付近の神社 東京 六ツ石山下山後 羽黒三田神社

↑;先ほどの祠よりも立派な鳥居を持つ神社。羽黒三田神社 という名前が看板にありました。

東京 六ツ石山下山後 奥多摩駅まであとわずか

↑;「近道」を降りると商店の裏手から通りに抜けることが出来ます。

東京 六ツ石山下山後 奥多摩駅トイレ 洗い場

↑;奥多摩駅のトイレです。ドロドロの登山靴やストックをここでざっと洗って撤収です。14時20分過ぎに駅に到着しました。

全コースタイムは6時間30分でした。(短い休憩と急いで取った昼食を含む) 歩行距離は約17㎞でした。

 

水根沢~六ツ石山~奥多摩湖ルート

↑;Geografica(Android, iPhoneアプリ)のトラックデータをGoogle Earthにインポート

まとめ

東京へ来てからの三番目の登山は、 奥多摩・六ツ石山にしました。

5月の新緑のシーズンは絶好の季節です。 水根沢沿いは沢音を聞きながらの涼し気な登りを楽しめます。少し視線を上げれば薄めの若い緑が覆いかぶさってくるようです。

週末でしたが、結局途中であった登山者(対向したり追い抜いたり)は合計15名程度でした。

体力的には距離17㎞、標高差約800mとかなりきつかったのですが、岩や木の根をつかんで登る場所や、いわゆる「あ、これ落ちたら死ぬな。」っていう場所は限られており比較的安全に登れるルートだと思います。木の橋もいくつかありましたが、慎重に渡ればなんとかなる感じです。高所恐怖症の自分でも足がすくんで動けないというレベルの場所はありませんでした。

ただし、山頂から奥多摩駅方面への下山ルートには、掘割の道で非常に滑りやすかったです。特に雨後だったのでより厳しかったですね。脇にそれるのは邪道(環境保護の観点)でしょうが、ご高齢の方やすでに故障しているような場合は無理しない方がいいかもしれません。

今回の登山の教訓(というか失敗)は「怪しかったらさっさと引き返せ。」です。明らかに足跡が薄くなっているのに、何とかなると思ったのは失敗でした。多くの遭難例の手記等も、「早めにわかる所まで引き返していれば・・・。」という後悔が殆どです。以後、本当に気を付けようと思いました。

このルートは、広葉樹が非常に多いので、秋にも再訪したいと強く思いました。

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